監修医:日本赤十字社広島赤十字・原爆病院
輸血部副部長・血液内科 黒田 芳明 先生

治療開始の基準/種類

治療と再発の相関

多発性骨髄腫の治療は、体内から骨髄腫細胞を除くことを目指します。治療の効果がみられることを「奏効」といい、深い奏効であるほど骨髄腫細胞が少なくなるため、再発までの期間が長くなることが知られています。

治療と再発の相関 治療と再発の相関

Mateos MV, et al.: Blood Rev 29: 387-403, 2015.
[利益相反:本論文の著者にはJanssenから顧問料や謝礼等を受領している者が6名含まれる。] より改変

治療はいつまで続く? 治療はいつまで続く?

Kumar S, et al.: Lancet Oncol 17: e328-e346, 2016.
[利益相反:本論文の著者にはJanssenまたはJanssen-Cilagから顧問料や助成金、謝礼等を受領している者が18名含まれる。]より作成

多発性骨髄腫は完全に治癒することが難しく、一度治療で症状が落ち着いた状態(寛解状態)になっても、その後再発を繰り返すことが知られています。また、治療を重ねると次の再発までの期間が短くなっていくことが多いです。再発したときには患者さんに適したお薬で治療し、寛解状態を長く続けることを目指します。

治療はいつまで続く? 治療はいつまで続く?

Yong K, et al.: Br J Haematol 175: 252-264, 2016.
[利益相反:本論文の著者にはJanssenまたはJanssen-Cilagから顧問料や助成金、謝礼等を受領している者が7名含まれる。]より作図

多発性骨髄腫のメカニズムや治療をもっと詳しく