監修医:日本赤十字社広島赤十字・原爆病院
輸血部副部長・血液内科 黒田 芳明 先生

再発を見逃さないために

2種類の再発1)

「再発」とは、治療によってなくなったように見えた骨髄腫細胞が再びあらわれることをいいます。
再発には、症状があらわれる前段階でMタンパクが増加する「Mタンパク再発」と、CRAB症状などがあらわれる「臨床的再発」の2種類があります。

2種類の再発 2種類の再発

Rajkumar SV, et al.: Blood 126; 2179-2185, 2011 .
[利益相反:本論文の著者にはJanssenまたはJanssen-Cilagから顧問料や謝礼等を受領している者が2名含まれる。]より作成

再発治療は、検査所見の悪化傾向やCRAB症状を認めた時点で開始することが望ましいとされています。
定期的に検査を受けて、再発の兆しを見逃さないことが大切です。

1)日本骨髄腫学会(編):多発性骨髄腫の診療指針 第6版. 株式会社文光堂, 2024
多発性骨髄腫のメカニズムや治療をもっと詳しく