監修医:日本赤十字社広島赤十字・原爆病院
輸血部副部長・血液内科 黒田 芳明 先生

頻度と発症原因

日本における多発性骨髄腫の発症率と死亡率は、ともに増加傾向です。年齢が進むにつれて発症数が増加します。発症の原因は明確になっていません。

頻度1)

日本における多発性骨髄腫の発症率は、人口10万人あたり約5人です。
死亡者数は年間4,000人前後で、発症率、死亡率ともに年々増加傾向です。

頻度 頻度

発症年齢・性別2)

診断時の年齢(中央値※)は67歳です。40歳未満での発症は非常にまれで、年齢が進むにつれて発症数が増加します。
性別では男性にやや多い傾向があります(日本での2019年における人口10万人あたり男性6.6人、女性5.5人)。

  • ※中央値:データを小さい順に並べたときに中央に位置する値

発症原因2)

発症原因は明確になっていませんが、多くの遺伝子異常が段階的に生じることで、多発性骨髄腫となることがわかっています。

1)日本血液学会(編):造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版(2024年版)
http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/table.html)(2025/7/17閲覧)
2)日本骨髄腫学会(編):多発性骨髄腫の診療指針 第6版. 株式会社文光堂, 2024
多発性骨髄腫のメカニズムや治療をもっと詳しく