監修医:日本赤十字社広島赤十字・原爆病院
輸血部副部長・血液内科 黒田 芳明 先生

治療開始の基準/種類

多発性骨髄腫の治療の中心は薬物療法と自家造血幹細胞移植です。患者さんの状態に合わせて、いくつかの治療法や適切な治療薬を組合せて、がん細胞に働きかけていきます。

多発性骨髄腫の治療の目的は?1)

多発性骨髄腫の治療では、いくつかの治療法を組み合わせて、骨髄の中で次々とつくり出されるがん細胞の勢いを止めたり、数を減らしたりしていきます。
このような治療によって、症状を改善し、病状の落ち着いたよりよい状態を保ち、なるべく普段通りの生活を維持することを目指します。

初回の治療1)

多発性骨髄腫の治療の中心は薬物療法と自家造血幹細胞移植で、主治医は患者さんの年齢や合併症の程度、心臓や肺の機能などを基準に、どんな初回治療を行うかを判断します。

初回の治療 初回の治療

さまざまな種類の多発性骨髄腫の治療薬1,2)

薬物療法は、抗がん剤などを使ってからだの中の骨髄腫細胞をできるだけ減らすことで、症状の改善を図る治療です。
最近は治療薬の種類が増えたことから、患者さんの状態にあわせて、さまざまなお薬を組み合わせた治療が可能になっています。

初回の治療 初回の治療
1)日本骨髄腫学会(編):多発性骨髄腫の診療指針 第6版. 株式会社文光堂, 2024
2)国立がん研究センターがん情報サービス 多発性骨髄腫 治療
https://ganjoho.jp/public/cancer/MM/index.html)(2025/7/17閲覧)
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