監修医:日本赤十字社広島赤十字・原爆病院
輸血部副部長・血液内科 黒田 芳明 先生

どう
はたらくのか?

タービー®の構造

がん細胞の表面にあらわれる特定のタンパク質は「がん抗原」と呼ばれ、骨髄腫細胞にもいくつかのがん抗原があらわれます1)
タービー®は骨髄腫細胞の細胞表面にあらわれている「Gタンパク質共役型受容体ファミリーCグループ5メンバーD」(GPRC5D)というがん抗原と、T細胞の細胞表面にあらわれているCD3という抗原に結合します。このように2つの抗原に結合する抗体薬を「二重特異性抗体薬」といいます。

タービー®の構造 タービー®の構造

1)Cho SF, et al.: Front Oncol 12: 1032775, 2022.
[利益相反:本論文の著者にはJanssenから顧問料を受領している者が1名含まれる。]

タービー®の作用

タービー®を投与すると、T細胞のCD3と、骨髄腫細胞のGPRC5Dに結合します。これにより、T細胞が活性化し、骨髄腫細胞を攻撃するタンパク質を放出することで、骨髄腫細胞が排除されます。

タービー®の作用 タービー®の作用
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